701 素朴な疑問なのですが、軽巡(カテゴリーB)の砲は5.1インチを超えて6.1を超えないものだと聞きますが、なぜこんな中途半端な数字に落ち着いたのでしょうか。
せつ

  1.  1930年、ロンドン軍縮条約時の各国巡洋艦、駆逐艦の備砲の最大口径に由来するものではないでしょうか。
     この条約は、イギリス、アメリカ、日本の3ヶ国間で締結されたものですが、当初はフランス、イタリアの両国も参加しており、うち、フランスは巡洋艦に155mm砲を採用しておりました。
     一方、イギリスはホーキンス級において191mm砲を、日本は古鷹級において200mm砲を採用しており、これらをカテゴリーA(甲巡)とすると、カテゴリーB(乙巡)は、フランスの155mm砲を最大口径するとなったのではないでしょうか。
     そして、この155mm砲をインチに直すと6.1インチとなります。
     一方、やはりフランスが大型駆逐艦で130mm砲を採用しており、これは5.1インチになります。
     ただし、これはシャカル級までで、次のゲパール級からは5.4インチ、138mmの口径の砲を採用しております。
     つまり、日本の特型以上に強力な砲撃力を持つこれらを、駆逐艦ではなく巡洋艦の範疇として、量の規制をかけたいというものが見えてくるわけですが、フランスは途中で脱退したので、画餅に帰したというわけです。
     このあたりが、甲巡においては8インチを最大口径とすという切れのよい数字が採用されながら、乙巡ならびに駆逐艦、そして、その他艦艇の備砲において、かような数字が使用されている原因であると愚考いたしております。
     
    hush

  2. ありがとうございます
    意外と複雑な成り行きがあったのですね

    せつ

  3. 1>  ロンドンでなく、ワシントン(1922年)だったと思います。
    2>  仏と伊は途中で脱退したのではなく、最初から補助艦の排水量の制限に応じなかったのではないでしょうか。なお、主力艦の制限には同意しています。

    UK

  4. >3.
    前段
    ロンドン条約時で正解です
    ワシントン条約では補助艦は「基準排水量1万トン以下、備砲口径8インチ以下」だけです
    駄レス国務長官

  5. >3
     -1、ワシントン軍縮条約において定められたのは、主力艦以外の艦艇の備砲の最大口径を8インチとするということであったと思っております。乙巡という概念はまだ形成されていないはずですので、6.1インチという数字の出てきた理由としては適当ではないと愚考致しております。
     ただ、御指摘が、拙文の8インチという切れのよい数字が云々という部分にかかるようでしたら、その通りでありますので、訂正させて戴きます。
     -2、両国とも条約の一部を認めておりますので、途中で脱退したというのは、表現が穏当ではありませんでした。御指摘、感謝申し上げます。

    >4
     フォロー多謝。
     
    hush


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