710 大和型戦艦の46cm砲について質問です。
同砲の使用する装薬量は、資料によって330kgとするものと360kgとするものとがあります。
これは、どちらかが誤っているのか、あるいは使用弾種による違いなのでしょうか。
薬嚢1個あたりの重量も、55kgと60kgの二つの説がありますが、使用個数6個という点では、どの資料も一致しています。
常装が330kgで、強装がその1割り増しの360kgということなのでしょうか。
よろしくお願いします。
YK

  1. 1発分の装薬(約330kg)は6分割され、分割された装薬は各々羊毛製の袋(約5kg)に充填されます。このため、発砲時に装てんする薬のう1個の重量は60kgとなります。小生の今までの認識です。
    UK

  2. 回答ありがとうございます。
    薬嚢の袋自体の重さが影響していたのですね。
    330kgというのは、徹甲弾使用時の装薬量だと思いますが、通常弾についても気になります。
    非常に興味のあるお話ですので、もしよろしければ出典をご教授願えますでしょうか。
    YK

  3. 「大和 装薬」等で検索すると種々出てきます。例えば、松本喜太郎氏の著書、元大和の第3砲塔の兵士の証言等です。
    その他、30年程前の世界の艦船の「艦砲の今昔」にも梅野氏が各種の文献を挙げていらっしゃいます。
    なお、小生は、アイオワの装薬の300kgについても何等かの誤りが在るかも知れないと思っています(多すぎる)。
    UK

  4. 50口径16インチ砲の常装薬は米海軍のマニュアル記載の通りで、薬種によって異なりますが650ポンド、655ポンド及び660ポンドです。
    艦船ファン

  5. >4
    どうも有難う御座います。ところで、これらの数値は、装薬のみの重量でしょうか。
    UK

  6. >5
    装薬量というのは通常断り書きがなければ装薬のみです。 薬嚢そのものは弾道性能には関係しませんから。
    また、これも断り書きがなければ、各薬嚢の後端(砲尾側)表面に取り付けられる伝火薬の重量も含まれません。

    艦船ファン

  7. UK様
    返信が遅くなりましたこと、お詫びいたします。
    ご教授いただいた資料について、松本氏の著書と世界の艦船’については’所有していましたので再確認しましたが、やはり薬嚢が5kgという記述は発見できませんでした。
    第3砲塔兵士の証言は、まだ確認できていません。
    呉工廠砲熕部砲塔工場に勤務して46cm砲の組み立て工事を担当した井上技術大尉の回想として、
    「初速800m/sを出すには砲弾1kgあたり装薬0.24kgが必要で、46cm砲では350kgだった」
    との記述を見つけ、やはり初速780m/sでは装薬量330kgが適当だったのではと考えます。

    艦船ファン様
    私も、装薬量は装薬’の重さのみと認識していました。
    なので、砲性能として語る場合は装薬量330kgが出てきて、薬缶から揚薬筒に至る砲塔機構について語る場合は1嚢60kgという数字が出てくるのかなと。
    人力運搬は60kgが限界との話もあり、装薬量360kgだと袋込みで1嚢65kgとなって砲塔員への負担が大きすぎると思います。
    この装薬量330kg、1嚢60kg×6個というのが混同されたのが、装薬量360kg説の発端なのではないかと考えました。


    YK


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