731 戦艦大和は船体の傾斜5度以上になると主砲が発射不可になる聞いたのですが
重巡(2号20cm砲)や軽巡(14cm砲)も同じ様に発射不可になる角度が決まっていたのでしょうか?
ご教授お願い致します
とさ

  1. こちらから逆に質問させて頂きます。出典は何なんでしょうか。
    UK

  2. >1 UK様
    TV番組で大和ミュージアムの戸氏がそう解説しておりました
    傾斜5度以上になると発射出来なくなるので、注排水システムによる傾斜復元は転覆防止と主砲の安定発射のためと解説されていたと記憶しております
    とさ

  3. >2
    後が続かないようですので、

    当該番組を見ておりませんので、前後の部分も含めて戸高氏がどの様なことについて話されたのか判りませんが、

    >傾斜5度以上になると発射出来なくなる

    砲熕システムの機構的にその様な機能はありませんので、物理的にはそのようなことはありません。

    申し上げるまでもなく、船体の傾斜は船体の重量バランスによる傾斜と、動揺による傾斜とがあります。 しかしながら、その時その時の傾斜で両者を分離して計測することはできません。 重量バランスによる傾斜は、人が傾斜計の針の振れを見てその大凡の中心値で判断するしかないのです。 しかも横動揺は5度程度は普通のことですので。

    しかしながら、戦闘被害での浸水などにより船体が大きく傾斜した場合には、それプラス動揺になりますので、不安定となったスタビリティーのために、注排水システムを作動させて極力水平に戻す努力がなされます。

    戸高氏の話に「注排水システムによる傾斜復元」ということが出てくるようですので、おそらくこれに関連したことの説明ではないかと。 そしてこれもおそらく「大和」ではこれが5度以上になった場合には注排水システムを作動させるようにしていた、と言うことではないでしょうか?

    もちろん、「大和」型以外でも船体傾斜により発砲不可となるような機構・機能はありません。


    艦船ファン

  4. 注排水能力の設計に際しては、魚雷の命中等で艦が大きく横方向に傾斜した際に、戦闘の継続に差しさわりが生じない角度に所定時間以内に戻す能力を有する様になされます。この際の戻す目標の角度が5度程度だったと思います。ここに、何等かの誤解があると思われます。但し、小生は、その番組は見ていません。
    UK

  5. 回答ではないのですが。
    とさ様がご覧になられた番組、私も興味があったので録画してありました。

    2016年4月7日に放送された
    “深層NEWS▽戦艦「大和」沈没から71年▽悲劇に見る日本のサガ「総員 死二方用意」”
    というタイトルの番組です。
    司会が小西美穂さんと近藤和行さん
    ゲストが戸高一成さん
    です。

    当該部分は、最後の出撃についての話の中で出てきたものです。
    前後のやり取りを書き出してみます。

    小西さん:「作戦としては、沖縄本島に大和を、この、例えば、船ごと座礁して、それでその、徹底的に抵抗せよとか・・・つまり、でも、もう、どうなんでしょう?玉砕・・・」

    戸高さん:「あ、それはね、あのー、実際上は、そういうまあ、そのぐらいの気持ちでという事でですね。船を乗り上げてっていうような事を時々言われるんですけども、それは実際には有り得ないんで。え、あのー、座礁して船がちょっと傾くとですね、大砲撃てなくなるんですよ、船っていうのは。あのー、大和でいうと、5度傾くと、もう主砲撃てませんので、えー、陸岸にのし上げてっていうような事ではなくて、そのぐらいの気持ちでという事で、あの、特攻命令を出すんですけども。」

    当該部分は以上です。
    口語をそのまま書き出しましたので、ちょっと読みづらいかもです。
    たーぼふぁん

  6. >5
    ありがとうございます。

    これを読む限りにおいては、>2のとおり傾斜5度で主砲が撃てないということはありませんので、戸高氏が何かと勘違いしたのかもしれませんが、少なくとも間違いですね。

    もちろん、座礁の仕方にもよりますが、復水器やディーゼルの冷却水が採れなくなって使えなくなるでしょうが。

    艦船ファン

  7. 訂正です。
    >2のとおり → >3のとおり

    艦船ファン

  8. 戸高館長の言っていることが「主砲を撃てない=主砲の戦闘能力の喪失」という意味で発言をしたならば、あながち間違いではないと思います。

    NHK戦争証言アーカイブには生存者の方が「5〜6度傾くと第一主砲の砲塔長からエレベータが使用不可となり弾が上げられなくなったため傾斜を復元して欲しいという要請が艦長に何度もあった。そこで機械室に注水し復元を行った」という内容の証言がアップされています。(※)戸高館長もそういった生存者の方の証言などを収集した結果から判断し発言しているのではないかと推察します。

    戸高艦長の発言内容を拝見する限り「座礁後に砲台として機能しない」ということを言いたいということは明らかですのであながち間違いであるとはいえないでしょう。


    ※こちらはインターネット配信されておりますので「NHK戦争証言アーカイブス」で検索しお確かめください。著作権の関係上が微妙だったため、証言は抜粋しリンクも敢えて行っておりません。証言者は一番上の段の真ん中の方になります。チャプターは8です。
    Tokyo-Rose

  9. >8
    動揺が5度以上の場合をお考えいただければあきらかかと。

    艦船ファン

  10. >9
    1から7のやり取りで質問者が明らかであると読み取るのはほぼ無理かと思います。ちょっと返信内容が掴めませんでした。ごめんなさい。
    Tokyo-Rose

  11. >10
    舌足らずでした。

    >3でご説明したように、傾斜計では動揺と重量バランスによる船体傾斜は分離できません。 人が暫く傾斜計を見ていて揺れの中心で判断するしかないのです。 当然の1度や2度の違いなど判りません。 そして両者を合わせて5度というのはごく日常的な通常の範囲です。

    もちろん、砲熕武器は5度程度の甲板傾斜角で打てなくなるような機構・機能はありませんし、想定される最大傾斜以内で正常作動するように設計されるのは当然のことです。

    ましてや「大和」型の主砲が5度程度で打てなくなるなどは、「大和」「武蔵」が使い物にならないどころか日本海軍にとって存亡に関わる大問題です。

    では、「大和」「武蔵」の建造中の公試から沈むまでの間に判らなかったのでしょうか、たった5度の傾斜で? もし本当にそのようなことがあれば、当然問題になっていたでしょうし、日本海軍として最優先の改修・改善事項として直ちに措置がなされていたはずです。 少なくとも砲術関係者にとっては見過ごしにできるような話ではありませんから。

    しかしながら、残された旧海軍文書にも、また関係者の戦後の記録にも見たことはありません。 何故でしょう? そのような問題は無かったからではありませんか?

    以上を踏まえてご紹介の証言内容を考えると、

    >第一主砲の砲塔長からエレベータが使用不可となり弾が上げられなくなったため傾斜を復元して欲しいという要請が艦長に何度も
    砲塔長と砲台長は異なります。そして防御指揮官たる副長へも砲台長からしかできませんし、ましてや砲塔長から艦長へは、です。 それが指揮系統であり、通信系統なのです。

    そしてこれも肝心なことですが、第1主砲塔の揚弾機は正常に機能していたのでしょうか、それとも被害や故障などによる作動不良状態だったのでしょうか? 揚弾機不良は一つだけ、それとも第1主砲塔の全部? 第2及び第3主砲塔は? 「武蔵」は?

    戦闘状況におけるこれらが判らなければ、当該証言が46糎砲塔として正常状態でそのような制約・制限があったのか、たまたまこの時に何らかの不具合があってのことなのかは、判断できません。

    >機械室に注水し復元を行った
    「大和」型の注排水システムについてのご説明は長くなりますので別にしますが、その防御系統は大変複雑になっておりまして、防御指揮官たる副長の下に第1、第2防御指揮所ー応急指揮所ー注排水指揮所ー各部注排水指揮所となっています。 そして各部注排水指揮所からそれぞれ受け持ちの応急員待機所へ指示が行って、応急員が受け持ち各区画の注排水の弁などを操作します。 艦長はどこの区画に注水するかなどの細かいことに気を使っている余裕などはありません。
    当該番組の証言者が防空指揮所にいる艦長のそばにいたのでしょうか、防空指揮所以外にいたののしょうか? そしてどうしてそのようなやりとりを知り得たのでしょうか?

    戦後の証言というのは、当事者がその立場で見聞きした範囲の、しかも昔の記憶に基づいておりますので、それだけでは史実としては傍証にはなっても根拠にはなり得ないのです。

    したがって、これをもって本件について “あながち間違いであるとはいえない” とは言えません。

    >座礁後に砲台として機能しえない
    復水器やディーゼルの冷却水が止まるということは、蒸気も電気も水も全て止まると言うことですので、主砲どころの話ではないのです。 もはや軍艦として機能しないのですから。

    長くなりましたので、取り敢えずここまでで。

    艦船ファン

  12. >UK様、たーぼふぁん様、艦船ファン様、Tokyo-Rose様
    ご回答ありがとうございます。返信が遅れてしまい申し訳ありません
    私が見た番組は>5でたーぼふぁん様が挙げてくださった「深層NEWS」での特集でした。

    >11艦船ファン様
    >「大和」型の主砲が5度程度で打てなくなるなどは、「大和」「武蔵」が使い物にならない
    確かに洋上で行動していれば5度の傾斜ぐらいよくある事だと思いますし、それで砲が撃てなくなったら大問題ですよね



    とさ

  13.  想定されているからといってトラブルが起きないわけではありません。常時傾斜が5度の状態というのは船としては異常な状態です。揺れによる傾斜5度と常時傾斜5度では全く意味合いが違うのです。その様な状況下ではトラブルが発生することはおかしくないと思います。

    あとは証言を信じるかどうかは各個人の判断です。私はそこまでタッチしません。

    私めがここで言いたいのは「戸高館長もそういった生存者の方の証言などを収集した結果から判断し発言しているのではないかと推察します。」←ここですよ。戸高館長の回答が適切であったかどうかはさておき…どこを真におくかで変わってくることだと思います。傾斜したら主砲が使えなくなったという手記や証言が他にもあるわけですから、そこから戸高艦長が判断したのではないですか?そこを真とするならばあながち間違いではないですよねということです。ということを書いたつもりですが、巧く伝わってないようですね。申し訳ないです。

    >戦後の証言というのは、当事者がその立場で見聞きした範囲の、しかも昔の記憶に基づいておりますので、それだけでは史実としては傍証にはなっても根拠にはなり得ないのです。
    →これは私と考え方が全く違いますね。証言が根拠となり得るか否かは信憑性によると思っております。信憑性が高いならば根拠となりうるでしょう。

    Tokyo-Rose

  14. >>13
    >11がご理解いただけていないのはざんねんですが、それこそ貴殿がどう考えようとそれは貴殿の全くの自由ですね


    艦船ファン

  15. >12
    はい、当該砲塔、あるいは揚弾機に何かトラブルでもない限り傾斜5度で作動しないなどということはありえません。 それが動揺であろうと重量バランスであろうとも、です。

    船のバランスとは大変に難しいもので、燃料や真水を始めとして色々な要素で傾きますので、普段でも全く傾いていないと言う方が珍しいほどです。 そしてどちらの理由であろうとも、傾斜が装備・武器には及ぼす影響に変わりはありません。

    肝心なことは、>11に述べたとおりその時の状況の詳細がない限り、一当事者の断片的証言だけをもっては、46糎砲に傾斜5度の制限・制約があったとすることが“間違いとは言えない”とは決して言えないのです。

    それは戸高氏の発言の意図や趣旨がどうであるかに関係無く、です。

    艦船ファン

  16.  艦船ファンさんのご意見が間違っているということでないのですよ。もっともなご意見だと思います。

    で、私の結論は、この戸高艦長の5度で云々は上記の証言などが一人歩きした結果なのではないかと思っております。主砲としては問題がある砲塔はあったが主砲全てが機能は失っていないものであると思います。ただ、5度傾斜した状態で主砲を撃てるかというとちょっと考えてしまいます。主砲の反動により艦が沈み込んだ場合は艦内に海水が流入するリスクがかなり高くなると思います。対艦船であればリスクを背負ってでも撃てでしょうが…主砲が意味を意味をなさない対航空戦では敢えて撃つことがあるのかなとは思いますね。そういった所も誤解を生む背景になっているのかもしれませんね。

    で、その上で11のところにアーカイブの発言者の意図と違うところなどもありますので返答します。

    まず公試で分からないのがおかしいとのことですが、常時5度傾斜しての公試というものは行わないと思います。私の知る限りでは記憶にありません。公試で分らずともおかしくはないと思います。よって公文書や関係者の証言になくてもおかしくはないです。実際の戦闘では発生してしまったトラブルですから…逆に言えば、傾斜すると主砲が撃てないような証言は生き残ったから複数発言があがっていますので、そちらの証言も無視は出来ないものと思います。

    次に砲塔長の話ですが、旧海軍の関係者とお話をしていると自分の持ち場以外のことはほとんど知らない人が多いということが分かります。証言者は砲塔関係の伝令兵ではありませんので命令系統が分らなくてもおかしくありません。砲塔長と砲台長を取り間違っても別に不思議ではありません。ここは誤差の範囲です。

    >戦闘状況における…
    証言において何度も要請がきたとありますので、第一砲塔サイドではエレベータの不通は傾斜によるものであることが分っており復旧すべく要請を出していると判断して良いと思います。他の砲塔のお話がないことから大和の第一主砲固有の問題であったと考えるのが妥当ではないでしょうか。証言を信じるならばですね。もっともここから5度で主砲が撃てなくなるというのであれば、それは飛躍しすぎの話です。証言者もそのような事は言っていません。

    機械室の件については、艦長から指示があったと発言はしておりません。第一機械室と第二機械室に注水して復原がなされたと証言しているだけです。防御系統が複雑なのは存知あげています。その流れに基づき復原作業が行われたのは確実ですが、証言はそれと矛盾するものではありません。

    証言者は測的所におり防空指揮所は直ぐ下にあったと証言しています。そこで伝令の報告を見聞していたわけです。艦長の独り言まで聞こえていたようですね。声は上に通りますから不思議ではないかとも思います。

    証言者のお話は信憑性は高いものであると私は判断しております。


    以上、長くなりましたが返答を終わります。
    Tokyo-Rose

  17. >16
    >常時5度傾斜しての公試

    常時5度に保つ必要などありません、動揺も含めて普通のありふれた傾斜角度ですので。 それに何も砲熕公試でと言ってはおりません。 公試が始まってから就役までの出動公試を含めた全ての期間です。

    そして、就役後は就役・慣熟訓練、その後は通常の日課、訓練の中で暇さえあれば操砲は行われていますし、教練射撃などももちろんです。

    これらは全てごくありふれた動揺の中でです。

    ですから建造中から沈むまでの間に、“最後の戦闘以外で”当該不具合があったという記録や証言があるのでしょうか、とお尋ねしております。

    つまり設計、製造、装備について、たった5度で作動・機能しないという46糎砲あるいは第一砲塔固有の問題があったのか、ということです。

    寡聞にして私は全くその様なことを聞いたことはありません。 もしご存じでしたら是非ともご教示ください。 初めて聞くことであり、砲熕武器の状態としてあり得ない異常なことですので。

    >主砲が意味を意味をなさない対航空戦では敢えて撃つことがあるのか

    旧海軍は全くそうは考えていませんね。

    >砲塔長と砲台長を取り間違っても別に不思議ではありません。ここは誤差の範囲です。

    測的所にいたと言うことは専門用語での(一般的な用語ではなく)「射撃関係員」ですから取り間違うことなどあり得ません。 その為の日頃の猛烈な訓練なのであり、「艦砲射撃教範」「射撃操式」「艦砲操式」に厳格に従う射撃規律なのですから。

    もちろん乗艦したばかりのホヤホヤの新兵であったというなら判らないでもありませんが、それならば証言全体がその程度の証言と言うことになります。 それでも海兵団における教育で教えられていることですが。 そもそも少佐・大尉の分隊長たる砲台長と特務士官・准士官以下の砲塔長であり、かつ職務が全く異なりますので。

    >艦長から指示があったと発言はしておりません。

    何度も艦長に要請がなされたと言っていますよね。 それなら艦長はどうしたのでしょう? そして注水の命令はどこからでたのでしょう? 艦長が命令したのでないならば、艦長に要請する必要などないわけですから、話しが飛んで辻褄が合っていませんね。

    それにそもそも5度程度で作動・機能しないと言うことが第1砲塔固有のものであったらなば、それを艦長や砲術長が知らないわけはありません。

    これを要するに、第一砲塔の問題は戦闘被害などによる何某かの不具合が生じたためとするのが最も合理的で、自然なことであり、46糎砲としても第1砲塔固有のものとしてもそのような欠陥は無かったと言えるのです。

    いずれにしましても、艦船における動揺を含めた甲板傾斜が5度ということの意味をご理解いただけていない以上、お話しはこれ以上進められませんので、当方もこれで終わらせていただきます。

    艦船ファン

  18. お付き合いありがとうございました。では、私もこれが最後ですね。

    証言ご覧になりましたか?ご覧になっていないですよね。ご覧になっていないのにあれこれ言うのはまずルール違反ですよ。

    12、16で余計な言葉をいれた私も悪いですが、正直、ご覧になっていただければ12の質問自体は解決するのです。その上で、この発言が信憑性に足るものかどうかは艦船ファンさんが御自分でご覧になって判断すれば良いのです。私の言葉が一人歩きしても困りますし、現に私が言っていないことまで私が言ったとして書き込みをされている。これでは発言者の発言が伝わらなくなります。

    さて、証言者の発言はあくまでも後世に歴史を残すための一般視聴者に向けたインタビューなのです。そこを鑑みて砲台長を敢えて砲塔長として分かりやすく気を使った可能性も無くはないのです。そういうことも考えて私は砲台長と砲塔長の違いによってこの証言の信憑性はないという判断は出来ません。が、ここは完全に個人の判断ですね。

    よって、RESの質問については回答をいたしません。証言者がどういう立場だったのか艦長はどう答えのかは全て証言にありますので…あとはご覧になって判断してください。私は別に生き残った方の証言が信じられないのかとか信じろなんてことは言いません。艦船ファンさんが言うように極限状態での錯誤や思い込みも十分ありえます。だから、判断は証言をご覧になってご自分で判断してください。

    私は11で言っているように想定されていようがトラブル(事故)は起きるのです。古今東西ハード・ソフトを問わず、ありえない事がおきて事故が発生することはあるのです。それが不幸にも大和の戦闘中に発生してもおかしくないということですね。その様な事故は実際にその状況になってみないと発生しないし、分からないのです。だから、事前に艦長なりが知っているということはないのです。知っていたら是正措置をとるわけですから…

    私は浸水により傾斜5度という船にとっては異常な状況の中ではさらにそういった事故が起こる可能性は高いのではないか。その可能性を私はバッサリ斬り捨てることは出来ないですよということです。

    >これは要するに、第一砲塔の問題は戦闘被害などによる何某かの不具合が生じたためとするのが最も合理的で、自然なことであり、46糎砲としても第1砲塔固有のものとしてもそのような欠陥は無かったと言えるのです。

    →証言をご覧になって、その結論であれば問題ないですね。私もその可能性は大いにありだと思います。その一方であり得ない事故が発生した可能性も否定できないという考えを持っていることは上で述べた通りです。

    5度で発射ができなくなる機構等はついていないという点は同意見です。どうやらここも誤解されているようですので一言書き添えておきますわ。

    >艦船における動揺を含めた甲板傾斜が5度
    いえいえ理解していますわよ。ただそれが、浸水による傾斜5度は普通の状態ではないということです。動揺なり操舵による傾斜と浸水や荷崩れによる傾斜は分けるべきです。そして浸水による傾斜5度はよくある状態でもなく普通の状態でもありません。例え常時傾斜5度で戦闘が行える仕様であってもです。
    Tokyo-Rose

  19. 最後に書き添えるのを忘れておりました。
    貴重なお時間を割いて回答をいただき誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。また、なにかありましたらご指導のほどよろしくお願いいたします。
    Tokyo-Rose

  20. 最後といいながら一つだけ戸高館長の元ネタと思えるものをもう一つ。

    「主砲は5度以上、高角砲も機銃も15度以上傾斜すると射撃できなかった」と村田元輝氏の証言がありますね。出典は「暗号に敗れた日本」(著者:原勝洋、北村新三 PHP研究所)

    誤解しないでいただきたいは、だから上の発言は正しいということではありません。村田氏の証言と上の証言者の証言は別個で判断すべき案件であると私は考えます。
    Tokyo-Rose

  21. 軽くググっただけで元となったソースを確認したわけではないので、もし間違っていたらご指摘ください。
    ・「大淀」の捷号作戦戦闘詳報にて、高速転舵時の傾斜(15度程度)により高角砲の揚弾機が作動不能になる
    ・「秋月」乗員の証言として、左右傾斜が一定以上になると揚弾機が動かなくなる。足柄では、十数度だった
    らしいので、船体傾斜によって揚弾機が作動不能になることはあり、大和型も例外ではなかったのではないかと思われます。
    戸高氏のいう射撃不能が揚弾機に関連するもの、という先輩諸氏の議論の裏付けにもなるかと。
    ただし、それが傾斜5度かどうかは私にはわかりません。

    質問者様への回答としては、前記2例がありますので、射撃継続が不可能になる傾斜角度はあっただろうと思いますが、14cm砲のような人力装填であれば即応弾を使い切るまでは練度次第で可能だったのではないかと考える次第です。
    YK

  22. >21
    ありがとうございます。 その根拠・出典と詳細を是非とも知りたいところですね。

    艦船ファン

  23. ちょっと誤解というか行き違いがあるようですので。

    当方は砲熕武器の“正常状態”における性能・機能を言っているのであって、戦闘被害などによるトラブル時がどうだったかについては問題にしておりません。 そしてそれが本来の質問の主旨と考えるからです。

    しかし、残念ながらご紹介の当該番組について、上で沢山挙げた肝心なその時の状況や状態などについての細部確認にお答えになること無しに、証言の真偽に重点をおかれるばかりでしたので、申し訳ありませんが貴殿の本問題についてのお考えについてはよくは理解しかねます。

    >証言ご覧になりましたか?
    はい、見ておりませんし、見るつもりも、その必要もありません。 貴殿ご紹介の内容で十分です。 ルール違反と言われるような話しではありません

    昔の記憶による断片的な証言と番組としての必要個所のみの編集をもっては、武器の性能・機能について論ずる根拠にはなり得ないことは既に申し上げたとおりですから。

    これはご紹介の元主砲方位盤射手の村田氏の証言に基づくという原氏の著作についても同じことです。

    これらの真偽を論ずるよりは、まずは横須賀海軍砲術学校が出した『比島沖海戦並びにその前後に於ける戦訓速報 其の二(対空砲戦之部)』をお読みになることをお薦めします。

    各艦、隊、そして横砲校が戦闘結果について何を書いたか、何を書いていないか、即ち旧海軍として砲熕武器の何が問題で何が重要課題であったのかの詳細が記されていますので。

    もちろん貴殿が疑問視された主砲の対空射撃についても記載されていますよ。

    あるいは46糎砲に限らなければ、高角砲や機銃について同様なテーマを扱った同じく横砲校の『対空砲装の研究』がお薦めです。

    いずれにしましても、甲板傾斜や“正常状態”における砲熕武器の性能・機能について噛み合わなかったのは残念ですが、長々とお付き合いいただきましたことを感謝申し上げます。 ありがとうございました。


    艦船ファン

  24. >>21
    「軍艦大淀戦闘詳報 自昭和19年10月20日 至昭和19年10月28日 捷一号作戦」より引用

    戦訓所見
    砲術科之部
    高角砲関係
    「揚弾機は傾斜中と雖も停止せざる如く改善を要す
    イ.本艦全速力(35節)舵角一杯にして回避する時は傾斜15度以上にして10度付近より揚弾停止せり」

    多分これじゃないでしょうか。
    最も、「大淀」がたまたま「傾斜10度辺りから揚弾機の調子がおかしくなる」だけで、他の艦もそうなのかは分かりませんが・・・。ご参考まで。
    Ranchan

  25. >>24
    ご紹介ありがとうございます
    全速、一杯舵なら傾斜はもちろんですが相当な遠心力がかかりますので、場合によってはありえますね。
    艦船ファン

  26. >24
    恐らくそれです。
    ありがとうございます。
    「秋月」については、山本平弥『防空駆逐艦「秋月」爆沈す―海軍予備士官の太平洋戦争』という本だそうです。
    私自身は、内容を未確認です。
    YK


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