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帆船の推力を計算したいのですが、19世紀以前の帆船の一般的な帆布の基本風力係数ってどれくらい見積もるべきでしょうか? おうる |
- "帆 抵抗係数"で検索してみたところ、下記URLの文書が見つかりました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jawe/36/3/36_271/_pdf
この文書では真横から風を受けた時の係数として1.5を採用していますが、
あくまでもFRPで構成された今世紀的硬帆船を想定しての値です。
歴史的・伝統的な帆船の場合、この値よりは相当に劣るのではないでしょうか。
そも2、帆布製の帆は受ける風向風速に応じて形状が変わる上にそれを多数密集して配置しているとくれば性能の推定には結構な工夫がいりますし、
実際の運用においてどのような風を受ける事が多いのか等を考えると目安となるような値を出せるのかな?
それとも、逆に各船のLinesもしくは主要寸法と抵抗を推定して、
帆布面積と船速の実績から推力係数を求めればいいのか?けど、風向風速が分からないとどうしようもないな・・・
そういうわけで御質問はとても難しい問題だとおもいます。
日本丸や海王丸の設計ではどうしたのかな?
アメリカスカップ関連でそういう事を研究した論文があるかも?
定性的な上にハテナマークだらけで恐縮ですが、以上です。
2X4B-523P
- >>1
回答ありがとうございます。
建設工事現場の足場に張るシートの基本風力係数が1.4台だったので、麻布を使っていた昔の帆布はもっと低いのではないかと思うのですが、それらしい数値が見付からないので質問させていただきました。
おうる
- 関連して質問させてください。「フォーンブロワーシリーズ」に『パナマの死闘』というのがあります。その中に、ほとんどべた凪状態の中で相手艦を追跡するところがあります。F艦長は部下に命令し、帆桁に上り、海水を帆に掛けさせます。繊維が膨潤し隙間がなくなり、少しでも推進力を増やしたい、という考えのようです。結果がどうであったかよく記憶していません。このような手段は本当にあったのでしょうか。作者フォレスターはかなり資料を集めているようですので、かなり本当かなとも思います。
数十年昔、競技用ヨットの帆の材質が、ナイロンからテトロンに変わるころ、ナイロンセールの使用者が、何か風がぬける感じがする、と言っていました。布の隙間を空気が流れることはあるようです。
電気戦艦
- >3. 「フォーンブロワー」は間違いで、「ホーンブロワー」が正しいです。またF艦長ではなく、H艦長が正しいです。失礼いたしました。
電気戦艦
- >3
ナイロンとテトロン(ポリエステル)の差異はあまりないのですが、吸水性、吸湿性についてはナイロンのほうが高いようです(というより、ポリエステル単体には吸水性はないそうです)。もし、これが原因で「風が抜ける」と言われていたのでしたら、ホーンブラワーの命令は、大変だけどやらぬよりましというということになります。麻の方が、ナイロンより吸水性が高いのは確かですから。
hush
- >5
hush様 ありがとうございました。記憶に残るテトロンセールの感触は、ゴワゴワしていて、糸と糸の間がしっかりしまっていて、水など通さなかったです。織り方が緻密なだけでなく、後でなにか熱加工したのかも知れません。ナイロンはもっと柔らかく隙間があった気がします。もっとも経年変化によるかも知れません。ホーンブロワーの措置の妥当性については今後も考えていきます。
電気戦艦